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第413話「人間と獣の果てしなき戦い①」 |
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2023年10月26日
牛舎には牛がいます。そして管理する人間がいます。ときに私たち獣医師やエサの配送業者さんにメーカーの営業さんなど、いろいろな人が農場にやってきます。そして、人の姿が消えたころ、いろいろな生き物がやってきます。イノシシ、カラス、タヌキ、キツネ、ネコ、アナグマ、サル・・・。地域によってやってくる生き物は様々でしょうが、彼らとの闘いは令和になった今でも終わることはありません。もしかしたら、彼らによってもたらされる被害は激しさを増しているかもしれません。
こうした野生動物は、牛のエサを食べる、牛に直接危害を加える、驚いた牛がケガをする、病気を持ち込む、といった農場にとってよくないばかりをもたらします。耕作放棄地が増えた現代においては、隠れる場所も多いため、より近づきやすくなってしまっているのでしょう。彼らの侵入を防ぐことが必要なことは分かっていますが、対策に費用がかかる、対策を取ってもその効果が見えにくい、といったこともあり、そこまで力を入れることができない現状もあります。
簡単で安価で効果が絶大・・・。そんな方法があればすぐにご紹介したいのですが、残念ながらありません。でも、何もしないわけにもいかない。そこで、効果は絶大!とはいきませんが、安価である程度効果が期待できる対策をご紹介します。ポイントは「野生動物が嫌がる農場にする」ことです。
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【骨軟症】どんな特徴があるの?
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