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ゲストのコラム
1,世界初の「牛白血病の清浄化プログラム」

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2023年10月11日

 全国で被害が拡大している牛白血病ですが、この被害は胎仔感染の増加によって、今後も増加すると予想されます(図1)。牛白血病の現在の対策は「衛生対策ガイドライン(農水省)」ですが、その目的は牛から牛への感染防止によって、農場の感染率を低下させることですが、。注意すべきことは、衛生対策ガイドラインでは農場を清浄化することは困難だと言うことです。牛白血病を解決するには、感染農場を清浄農場へ転換させる対策が必要ですが、「衛生対策ガイドライン」には、そのような対策は記載されていません。そこで、、弊社は独自に清浄化プログラムを開発しました。それが「牛白血病の清浄化一直線」です。
 「清浄化一直線」は、「鶏白血病の清浄化プログラム」を参考に開発された、世界初の牛白血病の清浄化プログラムです。「鶏白血病の清浄化プログラム」は後藤養鶏場と私が共同開発したもので、国産種鶏の清浄化に成功しています。欧米の清浄化プラグラムでは、種鶏場の清浄化に10年を要すると言われてきましたが、我々の方法では1年で国産種鶏の清浄化に成功しました。成功した理由は「清浄化の原理」にあります。経卵感染(胎仔感染)を起こしにくい母鶏から♀雛を生産し、感染していないことを検査で確認してから、次世代種鶏とするという原理です。つまり、清浄化に必須の条件は、清浄な後びなを確保することなのです。
 この原理を忠実に守りながら、牛の飼育形態、繁殖形態、ウイルスの特徴に合わせて改良したのが「清浄化一直線」です。清浄な後継子牛の確保を一番に考え、清浄化に取組む意味が込められています。ロゴは胎仔感染を起こさない母牛から清浄な後継子牛を生産する意味が込められています。
 「シェパード家畜診療所」様のご好意と「農家に役立つ情報だから」のご理解により、コラム掲載のお話を頂きました。今回を含め7回に渡り、「清浄化一直線」について、紹介させて頂くことになりました。私は「牛白血病対策研究所」の代表を務めます塚本健司です。どうぞ、よろしくお願い致します。


図1 牛白血病の発生数と今後の被害予測(拡大
 
 
牛白血病対策研究所
塚本健司
 
 
 
今週の動画
こんにちわ~ 臍動脈(臍動脈遺残)

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