(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
第590話:BRDC病原体の検査について その16

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2019年10月24日

 小生の住んでいる近くはスギやヒノキなどの常緑樹が多いのですが、出張先は落葉樹が多い所があり、紅葉がとてもきれいです。
 
 
 前回のお話で、養豚の世界にあるSPFという概念を養牛にも応用することができたら面白いなと思っている事をお話ししました。そこで小生なりに、勝手にいわゆる養牛の世界での「排除対象疾病」をいろいろ妄想して3位までランク付けしてみました。これは色々なご意見があると思います。あくまでも小生の独断と偏見ですので、気楽に読んでください。

第1位 マイコプラズマ・ボビス
 これはやはりどうしても小生は外すことはできません。すぐに死亡する疾病ではありませんが、牧場内への広がる速度と対策の難しさ、そして経営に与えるダメージは一級品です。このマイコプラズマ・ボビスさえいなければといつも思っています。

第2位 BVD-MD ビーブイディー・エムディー
 これが牧場内にいると、本当にそこは地獄になります。特にPI牛の存在がわからずにいつまでも牧場内にPI牛(持続感染牛)が存在していると、その牧場の損害は甚大なものになります。全国での発生頭数が300~400頭レベルでマイコと比べてかなり発生頭数は少ないですが、入った時のインパクトは強烈です。

第3位 BLV ビーエルブイ
 これは・・・・非常に難しい問題が沢山ありますが、何とかしていかなければいけない疾病です。毎年家畜保健所への届出頭数が増えています。中長期的視野で取り組んでいかなくてはいけません。シェパードでも草の根レベルですが、コツコツ検査して清浄化を少しでもできるように取り組んでいます。 

 実は他にも重要疾病は沢山あります。サルモネラ・ダブリン、牛RSウイルス、丘疹性口炎などは修羅場を経験しているので本当に悩みました。しかし、発生頻度やワクチンの存在など色々加味して今回は外しました。口蹄疫はちょっと次元が違うので除外です。他にもいろいろあると思いますが、皆さんはどうでしょう?

今週の動画「牛の保定法 7 restraint of cattle’s head 7」

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