(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
第581話:BRDC病原体の検査について その7

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2019年8月22日

シェパードでは獣医師を募集しています
 シェパードでは、関東地区の獣医療が不足している地域を支援するため、栃木県那須塩原市に支所を設けることにいたしました。2020年の4月に開設する予定です。経験、未経験は問いません。シェパードで研修後、現地勤務となります。募集内容は こちら から。

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 最近部屋の掃除にはまっています。まずは自分の身の回りを徹底的に攻めています。きれいになると本当に気分がいいですね~~。
 
 
 今回からは牛コロナウイルスに関して紹介してみましょう。
 この牛コロナウイルスというものは、基本的には下痢が主症状のウイルスになります。下痢を主徴とした子牛や成牛の急性疾病です。成牛は冬に「冬季赤痢」と言われる伝染性の下痢を発症します。基本的にこのウイルスは晩秋から初春に多く発生しやすい特徴があるようです。獣医さんの教科書を読んでも、記述の大部分が下痢に関しての内容になります。

 ただ・・・・・小生は糞便の検査キットで今まで何回も検査したことがあるのですが、実はこのコロナウイルスを一度も検出したことがありません。ロタやクリプト、大腸菌はそこそこ陽性がでるのですが、何故かコロナだけはあたったことがありません。検査機関に出しても同じです。他の地域の小生がお邪魔している牧場でも牛コロナウイルスが糞便から出た記憶がありません。たまたま知らない可能性は大きいかもしれませんが・・・。

 このように、あくまでも小生の限られた経験ですが、牛コロナウイルスは下痢を起こす病気とはどうしても認識しづらいイメージを持っています。豚さんの世界ではPEDやTGEなどのコロナウイルスにより、牧場内に下痢が爆発的に広がり、大ダメージを与える事例が多数あります。そのような例とはかなり違う印象です。

 現場で小生は一度も「下痢から」このウイルスを検出も診断もしたことがないのに、何故下痢とコロナウイルスとが頭の中でつながっているのか???

 突拍子もない見解ですが、小生の場合は国家試験までさかのぼります。必死になって国家試験の勉強をしていると、牛コロナウイルスという記述があります。そこには「冬季赤痢」というショッキングな病名とともに、ホルスタインが下痢している写真がセットでのっています。この印象が妙に強いことが影響しています。先ほど述べた豚さんの世界のPEDやTGEの影響もあります。また、牛下痢五種混合ワクチンにコロナウイルスが入っていることも関係しています。

 よくわからない事を書いてきましたが、それでは小生が一番現場の診療をしていて牛コロナウイルスから連想することと言えばなんでしょう??

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