(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
伏見康生のコラム
「NO.157 「ウシに乗った少年」」

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2011年10月19日

 元気のいい若いスタッフさんが多い、出水で肥育をしているY牧場。

 スタッフのS君はよく肥育牛をかわいがってあげており、日々のブラッシングや積極的な接触で牛と良好な関係を築くのが得意です。S君の牛のかわいがりは、「なつく子はさらにかわいがる」というスタンスのようで、とことんひいきします(笑)長期療養中の牛に対しても心配りをしてあげ、気になるとすぐに私たちに報告してくれます。
 日々の仕事を一生懸命にやるのはもちろん、それ以外の部分で自分なりのスタイルや牛とのコミュニケーションを楽しんでいるという点が非常に好感が持てます。仕事を続けていく上で欠かせない大切な要素ですし。

ある日、
「伏見先生。先生はどれくらいなついた牛を見たことがありますか?」

 と聞かれ、とっさにいろんな農家さんの牛を思い浮かべましたが・・・肥育牛がなついているという時点でイメージがまったく浮かばず・・・松本先生と某超有名種牛くらいしか思い浮かびませんでした。
(松本先生は種牛を猫なで声でかわいがるので、はじめて見たとき一瞬ムツゴロウさんと重なりました笑)

「いや〜ちょっと思い浮かばないな〜。なつくって言ってもね〜。」
「ちょっと来てください。」

 言われるがままについていくと、とあるマスに入り、一頭の横になっている肥育牛の背中を掻きながら柵を使って背中にのぼり、ゆっくりとその牛が立ち上がり・・・乗っちゃいました(笑)

 信頼関係のなせる技でしょう。さて、残りの肥育期間、このペアはどこまで行くんでしょうかね(笑)!!

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