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笹崎直哉のコラム
カーフハッチについて その2

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2019年5月28日

 皆様お疲れ様です。気が付けばもう少しで梅雨入りですね。私は当院に勤めて初年度の梅雨時期に体調不良が続き、先輩に迷惑をかけてしまった覚えがあります。牛さんの管理で常時大変と思われますが、ご自身の体調管理にも十分注意してください。

 さてハッチのメリットについて考えていきましょう。やはり個体管理ができることに尽きると思います。下痢便のチェック、ミルク給与量、スターター採食量、飼料に口を付けているかどうかなどの記録も取りやすいですね。さらにハッチの1番見えやすいところに、ワクチン接種日程等の個体ごとの情報を記してあげれば、情報共有もしやすいのではないかと思います。
 また形態に左右されると思いますが、持ち運びできるのが良いですね(さすがに人力では難しいですが)。仮にマイコプラズマ性中耳炎、肺炎等に感染してしまったとなると、ハッチ列から離れた場所に設置して隔離することができますね。

 あ、そもそもハッチの間隔は十分にとっているでしょうか。以下のような開放的なハッチだと、なおさら気を付けて頂きたいです。

ハッチ同士が密着してしまうと、どうなるでしょうか。いろんなものに興味を持つ子牛は隣の子牛と舐め合ったり、隣のハッチに接触したり、跳ね回って床の敷料を共有したり、、、。そうなんです。病原体を広げてしまうリスクを高めてしまうのです。よく考えてみれば当たり前のことなのですが、増頭にともない敷き詰めてハッチを設置してしまったり等、見落としてしまうところではないでしょうか。

続く

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