(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
戸田克樹のコラム
第231話「誰かと深く話しあうことの大切さ」

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2019年4月17日

よく鹿児島は「春と秋がない」と形容されます。
桜が咲いて「おっ…春やな」と思えば数日でそれらも散り、汗ばむ季節がすぐにやってきます。夏が終わり「少し涼しくなってきたな」と思えば、あっという間にガクガクブルブルの冬になります。ひと風吹く度に桜が散り、日中は半袖でも過ごせてしまう日が出てきた鹿児島は、すでに夏になりつつあるのかもしれません。

季節が変わろうとしている診療所管内では、暖かい日が増えたせいか疾病がさほど多くありません。急患もそこそこある程度の落ち着いた診療ライフを送っています。そのせいではないですが、蓮沼獣医師と「獣医師は今後どうあるべきか」というテーマで議論を交わす機会がありました。思えばあんなに長くじっくり話しあったのは非常に久しぶりでしたね。
世界情勢の変動、畜主の高齢化、農場の大規模化、人材不足、飼料価格や競り値の高騰…etc。気づかないことも多々ありますが、農家さんの周りにはたくさんの悩みの種が転がっています。そんな皆さんに対して、私たちは何ができるのか、何をすべきなのか、獣医師としてこれからどうあるべきなのか、そういったテーマでした。

じっくりと一人で考えることも大切です。
でも、こうして誰かと話すことで発想が浮かんできたり、もやもやした考えがまとまったりすることは多々あります。やってみよう!と勢いがついて行動に移せることもあるでしょう。何はともあれ、そうした話ができる誰かが身近にいることはとてもありがたく、恵まれた環境にいるんだな、としみじみしてしまったわけです。こうした「誰か」が身近にいることは決して当たり前ではありませんね。そのチームで働けている現状に感謝、感謝、と改めて思ったわけであります。ありがとうの気持ちはこれからも大切にしていきたいですね。

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