2019年4月16日 マイコプラズマの特徴として、同一の菌種が複数の動物種に起病性を示すことは、まれです。これを宿主特異性が強いといいます。牛さんで代表的なものとして、 なんだか難しい話になってきましたが、かなり重要な内容です。まず日和見感染症とは免疫力の低下している条件下で成立する様々な感染症や病気のことをいいます。また混合感染とは同時に2種類以上の病原微生物に感染することをいいます。つまり免疫力のある牛さんやマイコプラズマに単独で感染している場合は軽症で済んだり、症状が出ないケースが多いと考えてください。 ではマイコプラズマ性の中耳炎、肺炎を例にしてみましょう。やはり詳しく検査してみると、細菌と手を組んで悪さをしたり、ウイルスと協力をして組織を痛めるのがわかります。これがマイコプラズマの典型的な攻め方です。混合感染では症状も重篤化して、治療しても立ち直れなくなってしまうこともあります。これを防ぐために初乳摂取の管理はもちろんのこと消毒やワクチネーションを子牛の段階から積極的に行うのがポイントです。ワクチネーションに関してはマイコプラズマを叩くことをターゲットに絞っていません。細菌やウイルスなどのマイコプラズマと手を組む相手を無くすための対策と考えてください。 つづく 前の記事 マイコプラズマについて その5 | 次の記事 マイコプラズマについて その7 |