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笹崎直哉のコラム
マイコプラズマについて その3

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2019年3月26日

 皆様お疲れ様です。本題と話が変わりますが、診療で成牛の雌肥育が持続的に尻尾を挙げており、尿も少量で頻回(排尿回数が多い)であった牛さんがいました。食欲も低下して、尿の色調は異常なかったのですが陰毛に白い結石がついていました。「むむ??尿石症?」という疑いをもって、採尿し遠心分離して顕微鏡を覗いてみました。するとストラバイト(リン酸マグネシウムアンモニウム)の結晶が所々にあり、白血球や赤血球も浸潤していました。

尿石症と診断し、重度の腎結石や膀胱炎を招かないように治療を開始しました。雌の牛さんでここまでしっかり顕微鏡で結晶を発見したのは初めてだったので思わず紹介してしまいました。
 
 
 さて前回の続きに入ります。写真を入れて紹介しますが、外耳炎、中耳炎に関しては成牛でも発生があり、子牛よりも治療が長引くことも多いです。外耳炎に関しては、前回同様で以下のように

よくみると、耳標をパンチした部分が化膿しています。さらに耳標が耳に食い込んだりすることで化膿し、中耳炎を誘発するケースもあります。よって普段から耳回りをチェックすることが重要になってきます。

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