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戸田克樹のコラム
第219話「そのお産、汚染(おせん)になっていませんか④~ほとんどは人災です~」

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2019年1月23日

骨太でとにかく大きい、変な姿勢でひっかかっている、陣痛が全然ない、頸管の開きが弱い(頸管拡張不全)、胎盤の一部がすでに剥がれている(早期胎盤剥離)、双子が同時に出ようとしている、などなど…。自然に任せていては子牛や母牛が危険にさらされてしまうケースは多々あります。

こういうケースに遭遇した場合、「いのち」を救うために人間の介助が必要になってきます。

「早く子牛を出さなきゃ!」と焦る気持ちは分かりますが、その焦りに身を任せてはいけません。
床はきれいでしょうか。素手で産道に手をいれようとしていませんか。介助器具は清潔でしょうか。消毒薬はきちんと準備できていますか。

清潔にお産を進めるのは、安全にお産を進めるのと同じくらい大切です。
人間が介助を行う際、どうすれば清潔なお産を進めることができるのか。そのポイントをひとつずつ確認していきましょう。

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