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伏見康生のコラム
「NO.62: I LOVE HARD!! 第22回 「子牛用ハッチ(20)」」

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2009年10月21日

 今回で、これまで連載してきました子牛用ハッチシリーズは終了です。これからみなさんがハッチを作るときや、既存のハッチの手直しや移動などをするときの参考となれば幸です。
 今回は、私の手製ハッチのご紹介をさせていただきたいと思います。このハッチはシェパードの診療地域の何件かの農家さんが製作し、実際に使われているものを参考に、大きさやデザインに少し手を加えたものです。つまり・・・ただの真似っこです。

材料:ワイヤーメッシュ(15センチ 6mm)、角材(70mm×40mm)、塗装コンパネ、塩ビパイプ、木ねじ、L字プレート

寸法:100×120×180(縦×横×奥)、飼槽の高さ45cm、コンパネの高さ30cm
 
 このハッチは牛舎内設置用のものです。金属メッシュの壁面は有機物が蓄積しにくいうえ換気効率がとてもよく、コンパネで30cmの高さまで囲いがしてあるので敷料もノコクズ、モミガラ、シラスなどコラムで紹介したどのタイプにも対応できます。飼槽はおよそ45〜35cmの高さで、ハッチと分離できる枠にバケツやタライを乗せて使います。後面には塩ビパイプでヒトと子牛の出入り口が作ってあり、上にパイプを引き抜けば通れるようになっています。製作のベースとなったハッチはコラムの写真として何度も登場しており、寸法は100×90×150で、この大きさで3ヶ月近くまで飼育するとさすがに狭くなってきますが、ロボットに移すまでの間や、生後2ヶ月ぐらいまでの人工哺育なら充分な大きさです。また、製作する上で材料の端材などが出ず、無駄がなく経済的です。
 現在農場で実際に使ってもらっているのですが管理のとてもよい農家さんで、子牛は牛体の汚れもなく、病気なくすくすくと成長しています!!

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