2018年7月13日 今回の豪雨被害、大変でしたね。亡くなられた方も大勢いいます。どうかその方々が天国で安らかになさっています様に、残された方々の上に、神様の慰めがあります様にお祈りいたします。 まだまだ被災地では、日常の生活に戻るための後始末も進まない状況ですが、僕は月曜日から三重の農場の巡回をしていました。牛さんたちも、急激な暑さと気圧の変動(これまで何度かコラムに書いています)で、呼吸が速かったり、第一胃の発酵が乱れたりして、食欲が低下している子たちもたくさんいました。 加えて高温多湿で、粗飼料にまでカビが1~2日でびっしり生えています。ほぼすべての粗飼料で表面のカビが見られましたから、現場の状況では「与えないで下さい」とは言えません。カビの毒素については、うちの蓮沼獣医師の方が、その論文でドクターを取るほど詳しいのでそちらに譲りますが、現場では「とにかくどうにかしなければならない!」ということがしばしば起こります。 今回のカビについても、給与しないことが一番まともな指導なのでしょうが、2,000頭規模となると廃棄も大変、粗飼料の補充もほぼ不可能、となると、次善の策を取るしかありません。できる限りカビのついた部分を除去して、鉱物系と細胞壁系の両方を含むカビ毒吸着剤(マイコAD-AZとかオムニゲンとか)を同時に与えること、カビ毒の分解のためにリカバリーMなどを給与する様に指示して、下痢や食欲低下が現れたらすぐに連絡をくださるようにお願いしました。もちろん同時に新しい粗飼料を発注していただき、カビ毒の摂取量も減らす努力をします。 こういう事態は全国で起こっていると思うのですが、どこかのメーカーさん、粗飼料にスプレーしてカビの発生を防ぐお薬(プロピオン酸かなんか、僕はよく知らないのですが)作って下さい。 あ、ペレットにもカビは生えやすいのでご注意くださいね。
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