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中国のお仕事 |
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2018年6月29日
コンサルのつらい季節になってきました。なんと言っても防護服が暑い!!N95規格のマスクを二重にかぶっていますが、内側のマスクが呼気の水蒸気で濡れて、まるでサランラップで口を覆われているように呼吸困難になります。この時期、何回か倒れているんですよね(涙)。
ところで、これまでも中国の仕事について何回かお話ししていますが、今回はちょっと細かいところとか愚痴とかのお話しです。
中国でも、もちろん防護服にN95規格のマスクを二重装着、長靴の中にはブーツカバー、手にはオペ用手袋を付けているので、めちゃくちゃ暑い!牧場の仕事は1日目だけなのですが(そのあとは、ホテルで飼料設計を見直したり、クライアントの精肉店や焼き肉店の視察をしたりして、1週間の自主防疫期間を設けています。)、その1日で2kgくらい痩せます。ま、そのあとの接待で3kg以上太りますが...。
中国の牧場の仕事の難しいところは(中国語は別にして)、牛さんの系統、というより品種がバラバラで誕生日も解らないことです(誰だ?僕が和牛の精液を持ち出してるとか言ってるの!)。
写真をいくつか見てみて下さい(写真:1~3)。 最後の牛なんか、「おまえはナウシカの国から来たのか?」と突っ込みを入れたくなるような牛さんでしょ?
しかも、肥育牧場なのに、自然交配で種のついたお母さんが導入されることもあったりして勝手に子供が生まれてたり...。(写真4)

写真1

写真2

写真3

写真4
同じマスで、いろんな品種の牛さんがいますから(写真5)、1頭1頭発育状態、便の性状、蹄の伸び方、足の太さ、お腹の膨れ方、などを見ながら第一胃の中で起こっていることを推測して、飼養管理を指示するのです。
それも、同じマスの中ですから「この牛が食べているところにビール粕を500g振りかけて下さい」のような細かい指導になります。1例を示しましょう。(写真6)の牛さんは、蹄の伸びが早く、足が細く、肉付きが思わしくないため、第一胃のVFA吸収能が低いと推測されました。この牛さんの指導は、まず削蹄して、それからビタミンAと亜鉛で第一胃の粘膜機能を向上させること、毎日発酵ビール粕を1kg添加すること、の3点にしました。これをつたない中国語で伝えて、メモを書いて渡すのです(写真7)。

写真5

写真6

写真7
こうして、事故も0.2%程度に抑えながら、(写真8-1~8-3)のように仕上げていくのです。なんかすごくない?(誰も言ってくれないから、自分で言います!)



写真8-1~8-3
牧場には、とてもいい友達もいるので行くのは楽しみです。

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