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笹崎直哉のコラム
繁殖母牛の栄養管理について ~BCSのチェック①~

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2017年8月29日

 皆様お疲れ様です。笹崎です。前回のコラムでは牛さんの「左膁部」と呼ばれるところを目で見て、触れて状態を把握することの重要性をお伝えしたのですが、写真を掲載していませんでしたので、これを機会に紹介いたします。

 この牛さんは、写真をご覧になってお分かりのように粗飼料、濃厚飼料しっかりともにしっかりと摂取しておりますので、ルーメンはしっかりと盛り上がっていて、手で触れてみてもズッシリとした感触です。また牛さんのお顔をチラッと拝見してみたところ、やはり幸せそうな顔で反芻(二度がみ)をしていました。いいことですね~(^^)。農家さんも毎回エサの給与量を計測しているので、どのくらい食べているかを把握できています。素晴らしいですね~!(^^)!。ただ、最近はこの牛さんは太り気味になってしまったということで、徐々に濃厚飼料の給与量を下げているようです。すこし高カロリーになってしまったようですね、、、

 さあここでお母さん牛の飼養管理面で重要な項目となるBCS(ボディコンディション・スコア)について紹介していこうと思います。簡単にいうと、目の前の牛さんが「痩せているのか、肥満なのか、平均的なのか」を1~5ポイント制で評価したものをBCSというのです(ちなみに私は暑熱ストレスのために削痩状態が続いています)。その判定する牛さんの身体の代表となる部位があるのですが、それに注目していくと、毎日の食欲の変化でBCSの変化は顕著に表れてくるのではないかと私は思います。一見、「この牛さんはすごい太っているな~」と思っていても、観察部位に注目してBCS判定を行ったら、肥満体型ではなく分娩前でお腹周りが大きくなっていただけということもおります。
次回から詳しく説明していきますね~

つづく

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