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戸田克樹のコラム
第138話「写真整理の理由」

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2017年5月31日

久しぶりにデジカメの写真を見直してみました。


これ、分娩予定日2週間前の母牛が運動場でまさかの分娩開始となっているのを発見したときの1枚。
普段は牛恩恵を使用しているのですが、センサーもまだ入れられておらず、さらには分娩室もいっぱいで部屋の移動もまだされていない状態でした。
スタッフも気づいておらず不在だったので慌てて連絡しましたね。


こちらは「後ろ肢をときどき痛そうに挙げながら歩く」という稟告で往診にいった先での1枚。
何百キロもある体重を4つの肢で支えなければならず、足先には相当な負荷がかかります。


蹄底に亀裂が入り、微量ながら出血もありました。
私たちもコンクリートの上に素足で歩くと結構な痛みを感じますので、それと同じような感じではないでしょうか。
ふかふかの床を用意してあげれば、症状は改善していくでしょう。


これは去勢を忘れられていた子牛の精巣。通常5か月齢で実施される去勢ですが、当時すでに7か月齢。体も精巣もすくすくと成長していました。普段はこの半分の大きさです。
去勢を忘れている牛はいませんか?頭数の多い農家さんだと管理も大変なことでしょう。


これは治りも悪い下痢子牛がやっと良便をだしてくれたのでうれしさのあまり撮った1枚。合計13診。同居牛もみんな下痢になり、非常にたいへんな思いをしました。臨床医としては「治療を終えても大丈夫!」と判断できる瞬間が一番うれしいときですよね。

写真を見ると、当時のことをいろいろと思い出しますね。
感動、驚嘆、後悔、発見…etc

なぜ、戸田は突然データを見返し始めたのか…。
今日がコラムの締め切りだったことをすっかり忘れていたためですね(汗)。

かしこ

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