2017年4月27日 看板。これ、商売をする人にとっては非常に大事なものですね。街中や道路わきにある看板だけではなく、「看板を汚す」「看板を背負っている」など会社そのものを表現する時にも使われます。もちろん小生もシェパードの獣医師として看板を汚さないように日々仕事に取り組んでいます。診療所のスタッフにも「シェパードの看板を汚さないように頑張っていこうね」と話しています。 そんな気持ちでシェパードの看板を背負って頑張っていたつもりだったのですが、ある時事務所に帰ってきて愕然としました。 看板が汚れまくって、ボロボロになって、字もよく見えない!!!! 毎日横を通り過ぎているのですが全然気が付きませんでした。何となく気にはなっていた記憶があるのですが、ここまでひどいことになっているとは驚きです。小生が入社してからずっと、ずっと雨の日も風の日も雪の日も診療所の玄関に向かっていく小生を見つめていた看板。獣医師として心が折れそうになってフラフラになって、泣きそうになって事務所の玄関へ向かう小生。緊急事態で血相変えて事務所から飛び出す小生。色々あり過ぎて超重い足取りで診療車へ向かう小生。駐車場でボーとしている小生。色々な小生の姿を看板はいつも黙って見つめていました。 そんな看板に気が付かずに日々を過ごす小生。見ているようで何も見えていない大馬鹿野郎。看板を背負っているつもりでも実際は何も背負っていない。塗料が剥げ落ちてボロボロになっている看板を見て、これは小生の心であると思いました。年月が経つにつれて、気が付かない内に心の中の大事なものがパラリ、パラリと剥げ落ちてきている・・・・。 日々の仕事に追われるうちに獣医師としての初心、矜持を忘れてはいないか??? 入社したての何もできなかったけど、純粋な心の蓮沼青年は今そこにいますか??? 今、小生が獣医師として仕事ができているのは何故??? 現在看板は綺麗にリニューアル!しっかりと文字も読めます(笑)。今はもう入社してからずっと小生を見てくれていた看板はありません。でも、あのボロボロの看板は何か大事なことを気が付かせてくれたような気がしています。ありがとう。 前の記事 第467話:レア・キャラ 産業動物の獣医さん その4 | 次の記事 第469話:お臍考 その1 |