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秘境の郷の牛飼いだより ~第12回~

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2016年12月17日

⑫椎葉村和牛改良組合の取り組み

 今朝はこの冬一番の寒さとなり、高いところは雪が少し積もっていました。
 椎葉村は九州の真ん中に位置していますが、隣に五ヶ瀬町という町があります。そこに日本最南端のスキー場があり、本日(16日)オープンしました。(宮崎でも雪が降るし、スキー場もあるんですよ)
 スキーは30歳から始めましたが、45歳の時スノボーも始めました。今シーズンも何回か行こうと思っています。


五ヶ瀬町のスキー場:今年は数回行きたいなー。ちなみに椎葉獣医師と息子は幼稚園の頃から連れて行ってたので、今では私よりはるかにうまいです。(T_T)

 椎葉村では70戸の農家が700頭の繁殖牛を飼っていますが、全農家が和牛改良組合に所属しています。改良組合には青年部もあり、活発に活動しています。
 活動の内容としては、年に数回の研修会、農家巡回指導の手伝い、ヘルパー事業、農家の牛舎建設の手伝い、子牛セリ市場での除角作業等を行っています。

 農家の巡回指導には役場、農協、共済組合、獣医師が一緒になって、年に3回各農家を回り、子牛検査・削蹄・妊娠鑑定・予防注射・飼育指導・牛舎消毒・共済加入推進などすべての事を行います。巡回の時は削蹄は1頭1,000円、除角2,000円、鑑定は無料で実施しています。
 関係機関の連携がうまく取れていなければこういう事はできませんが、椎葉村ではうまく連携を取って実施しています。
 セリ市場での除角は椎葉村が購入した子牛だけでなく、県外のお客さんが購入した牛も依頼があれば作業をし、青年部の活動資金としています。


セリ市場での除角作業、依頼が多いときは数十頭切ります。


揃いの「椎葉牛」の銘の入った牛衣を着用して、作業します。頼もしい青年部です。この臭いが何ともいえません・・・

 また、セリ市後には、椎葉村の子牛を販売価格順に並べ、東西の横綱、大関、関脇、小結等に表示した番付表を作り、組合員に配っています。みんな横綱を目指して頑張っていますが、なかなかなれません。これを見れば、どんな血統構成が高く売れるのかがわかるので、農家も喜んでいます。

つづく

宮崎県椎葉村 椎葉 勇

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