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ゲストのコラム
「牛から視たエサの話−1 「周りをよく見ると その1」 (東京都 村田六蔵)」

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2008年1月15日

 牛から視ると、配合飼料も粗飼料も食べるエサであることです。この区別をしているのは人の都合ではないかと思います。そのために、あまりこの線引きをしないで考えてみたいと思います。
 まずは、粗飼料ですが、今のトウモロコシやソルガム、イタリアンなどは明治時代以後に日本に来たから、それ以前は牛や馬は何を食べていたのでしょうか?この話題をした理由は、実は中国地方の繁殖農家に行った際に面白い話を聴きました。
小生: 「夏場暑くなると物食いが悪くなって大変ですよねー」
農家: 「まあー暑いのはしかたないが、食欲なくなると、山に行ってヤマハギを刈ってきて食わせると大丈夫だ」
小生: 「ヤマハギって、あのヤマハギ?」
農家: 「ヤマハギは、ヤマハギだよ!」
小生: 「あー…………」
 そこで、昔の文献を見ると、“最上の良牧草なり、冬飼いの際、或は病にて食を欲せざる時、之を与えるに必ず能く喰う故に再珍重せり”とありました。柔かいところしか食べないようですが、夏バテには一度試してみてはどうでしょうか!
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