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秘境の郷の牛飼いだより ~第6回~

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2016年10月29日

⑥ 椎葉村に住んでいる「 スーパー高齢者 」

 大自然で育つと長生きする人が多いのか、村には高齢でも農林業に従事している凄い人達が沢山います、今回は村に住んでいる「スーパー高齢者」の紹介をしたいと思います。

①95歳の牛飼いお爺ちゃん
 テレビにも何度も出ました、現役バリバリの牛飼い「甲斐文雄」さんです。道路も抜けていない場所で親牛4頭の繁殖経営をしています。車には乗りませんが、3輪のバイクに乗り、後ろに育成用の飼料を積んでさっそうと走っています。
 孫やひ孫に小遣いをやるのが楽しみだそうです。この爺ちゃんのようにできるなら、私もまだ三十年は牛飼いができるな~


 
 
②92歳の焼き畑お婆ちゃん
 この方が有名な 「椎葉クニ子」さんです。わが村が今年、世界農業遺産に認定された立役者です。全国でここだけが焼き畑農業を続けていて、よくテレビや雑誌で紹介されています。
 植物に詳しく、クニ子おばあさんの植物図鑑という本や焼き畑の本を出していますし、日本は勿論、海外にまで講演に出かけることがあります。


 
 
③82歳のミツバチお爺ちゃん
 椎葉で飼われている日本ミツバチの先生で、「那須久喜」さんです。この人もテレビや雑誌によく出ています。「椎葉の秘密」という商品名で売られている、この人のハチミツは数年先まで予約がいっぱいでなかなか手に入りません。山の中においてある巣箱の見まわりに、急峻な山を駆け回っています。
 牛も飼っていて、母牛5頭を飼育しています。(椎葉のハチミツについてはまたの機会に紹介します)


 
 
④82歳のチェンソーお婆ちゃん
 毎日チェンソーを持って山仕事に行っている「椎葉美千子」さんです。ヘルメットを被り、大きな杉の木を倒したり、枝を打ったりする動きは若い人と変わりません。いや若い人より動きがいいです。
 娘さん夫妻が25頭の繁殖経営、孫夫婦がミニトマト栽培をしていて山仕事の合間には牛飼い、ミニトマトの収穫等に励んでいます。(残念ながら、今回は写真が間に合いませんでした。m(_ _)m)
 
 このようにスーパーお年寄りが椎葉村には沢山います。こういう人たちは認知症にもならず昔から続いている伝統的な、農林業を続けています。私たちも負けてはいられませんね。 
 疲れたり、行き詰ったりした時はこういう人たちと語り合うと、元気が出てきます。
 この人たちの年齢までリタイヤせずに頑張りたいなー

つづく

宮崎県椎葉村 椎葉 勇

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