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笹崎直哉のコラム
ケーススタディー ~TOKOGAE②~

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2016年10月3日

 皆様お疲れ様です。私は研修期間が終わり、診療を1人立ちしてちょうど3ヵ月経ちました。いろいろな牛さんの症例に立ち会い、毎度勉強させてもらっています。最近、私はだんだんと仕事が慣れてきましたので、牛さんだけでなく牧場のスタッフさんの健康状態も気にするよう、心掛けています。先日ある農場に往診に行ったところ、重機に腕をぶつけて痛そうにしているスタッフさんがいましたので、包帯を巻いてあげました。翌日、「先生、仕事がしやすくなったよー。ありがとう。」といってもらったのでその日は嬉しくて仕事のモチベーションがさらに上がりました。
 改めて、「牛さんと農家さんが両方健康になるように」を目指して診療をしていきたいなと思いました。
 
 
 では前回のコラムの続きに入ります。

 今回のケースは自分自身の治療方針云々というよりも、その他の要因ではないか?と考えた私は「床替え」にターゲットを絞り、いろんな農家さんに床替えするとき気を付けていることは何ですか?という質問をして回りました。

 すると、ある肥育農家さん(赤毛和種と黒毛和種の両方を飼養)が「うちは真夏の時期は床替えせんぞー。でも決して楽をしているわけではない。新しいおが屑を敷くと熱がこもりやすくて、さらに部屋の気温が上がって牛がバテてしまうから、わざとやらない。人には衛生的に良くないなって言われるけど、しょうがない」と教えてくれました。加えて、黒毛より赤毛和種の方が暑さに弱いので特に注意しているとのことでした。

 私はその瞬間「よし!ちょっと試させてもらおう!」と思い、私が子牛の治療に苦戦していた例の農家さんにこの内容を説明したうえで、「すいません。床替えをしてもらったばかりなのですが、、、水で濡らしてもいいですか?」とお願いしました。すると、、、

つづく

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