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椎葉絢香のコラム
牛だって不妊治療⑤

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2016年9月14日

 農家さんに呼ばれた授精師さんは、まず、腟鏡を入れて頸管が開いているか、粘液が濁っていないか、出血していないか(発情期が終わってしまうと出血が見られます!)などを確認します。

 この判断は、授精師さんに任せましょうね~!(●´ω`●)
授精師さんもプロなので、授精師さんが『これは、つけられないかも…』と判断する時はたいてい授精しないことが多いです!( ̄д ̄)

 よい発情なら、授精師さんが精液を入れてくれますので、約40日後に妊娠鑑定を行いましょう!

 では次に、ET(授精卵移植)について説明します。

 ET技術は大きく分けて、①体内授精卵移植②体外受精卵移植の2つあります。最近はこれに加えて、授精卵を2つに分割して人為的に一卵性の双子を産ませる技術、DNA診断による授精卵の性別を判定する技術も応用されるようになってきました!!

 そういうわけで『双子を産ませたい、オスを産ませたい、メスを産ませたい!』などのような人間の願望がかなりの確率で実現されるようになってきました。(゚Д゚;)まさに神の領域なので、私は少し怖い気持ちもしていますが(´;ω;`)…

 でも、この技術が進歩したおかげで、人間の不妊治療が飛躍し、牛の世界の生産性が向上したのも確かです!つづく・・・(*´▽`*)

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