(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
加地永理奈のコラム
妊鑑後の群編成は控えて

コラム一覧に戻る

2026年1月28日

***********************************************************

尿でわかる!マイコトキシン検査はじめました
尿中カビ毒検査とは(チラシ) / ご依頼の手順など

***********************************************************
 
「人工授精後に一度は妊娠が確認されたにもかかわらず、分娩予定日になっても子牛が生まれず、流産していたと判明した、ということが数回続いてしまったのですが、どうしたらいいですか?」というご相談を受けました。
詳しくお話を伺ってみると、妊娠鑑定をしたのは授精後2周期目の40〜45日頃で、その後に複数回の群移動が行われていたことがわかりました。
妊娠初期から中期にかけての母牛は、繊細な状態にあります。
特に妊娠40~90日頃は胎盤形成が進む重要な時期で、この期間の強いストレスは胎子の発育に悪影響を及ぼす可能性があります。

そして群編成というイベントは、順位付けの闘争、採食時間の減少、環境変化などが重なり、大きなストレス要因になります。
外見上は大丈夫そうに見えても、体内ではホルモンバランスの乱れや血流変化が起こり、結果として流産につながることがあります。

そのため、妊娠鑑定で受胎が確認された母牛は、できるだけ群の移動を避け、落ち着いた環境で飼養することが望まれます。
やむを得ず移動する場合でも、気性の荒い牛や若齢の牛と混ぜることは避け、少ない頭数で群編成を行いましょう。

また、初回鑑定後も妊娠が継続しているかを確認するために、授精後60日以降に再度妊娠鑑定を行うこともおすすめします。
60日以降と言うタイミングでは、妊娠初期の流産が起きやすい時期を乗り越えられているか確認ができ、万が一流産していた場合でも、早期に次の対応を始めることができます。

妊娠牛は、妊娠が分かった時点から特別扱いを意識してあげましょう。
 
***********************************************************
今週の動画
牛の胎盤ってどんな感触?

|