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戸田克樹のコラム
第518話「切れないヘソの緒」

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2025年12月18日

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 先日、難産解除をしたときに、引っ張り出した子牛のヘソの緒が、ちぎれないまま出てきたことがありました。

 通常は、牽引の途中で自然と伸びきってちぎれます。ときおり、過大子牛や早すぎる牽引などで、根元からちぎれてしまうこともあります。 根元からちぎれてしまうケースには何度も遭遇していますが、ヘソの緒がちぎれずに出てきたケースは初めてでした。
 非常に興奮してしまい、牧場の方に許可を取って写真を撮らせてもらいました。もちろん、子牛が元気なのを確認した後に!笑
 思わず、おおっ!!!と声が出てしまうくらい、私にとっては、非常に驚くべき光景でした。

 ところで、このように 自然とちぎれなかった場合はどのように対応するのがよいのでしょうか。ひっぱってちぎる場合、根元からちぎれないように、子牛側のヘソの緒を握った状態で引っ張ると良いでしょう。 もし、お母さん側の胎盤に強く引っ付いていてちぎれない場合は、無理に引っ張らずに、ハサミなどで途中で切ってあげてください。 その際、へその中の血液はしっかり絞り出すこともお忘れなく。
 もしポタポタと血が出てくるようであれば、輪ゴムなどで止めてあげましょう。 軽い出血であれば自然と止まるので、数十分程度経った後に輪ゴムを外してみたりして、様子を確認してあげてください。 あまりにも出血が多い場合は、かかりつけの獣医師のアドバイスを求めてください。

 ちぎれないヘソの緒…… 私にとっては初めての経験だったので、今回思わずコラムで紹介してみました。
 
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今週の動画
「しぶり」という症状について

下痢症の子牛で、「しぶり」という症状がみられることがあります。

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