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松本大策のコラム
口腔の奇形

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2025年12月15日

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 めっちゃ寒いですね。地震もありましたし、なんか早く暖かい春の日差しを浴びてほっとしたいです。

 ところで、がんばって一生懸命お世話をしていても、一定の割合で先天異常(奇形子牛)は生まれてきます。今回は口の周りの奇形についてお話しします。

 生れてきた子牛の下あごが短いという稟告で写真が送られてきました(写真1)かわいい子牛ですが、よく見ると下あごが短く、ベロだけ飛び出しています。こういう子は、口腔内に他の異常も同時に出ていることが多いため、口の中も開けて確認していただきました(写真2)。


写真1


写真2

 まず、普通でしたら馬蹄形というかUの字型というか、とにかくそんな形をしているはずの下あごが左右に分かれています。下顎は、正常ならば子牛が胎内で発育するときに左右に分かれているものが、発育に伴ってくっついて馬蹄形の下あご(下顎骨)になるものが、生まれてくるまで、左右くっつかないで別れたまま、というものです。

 つぎに、普通でしたら口の中には天井部分(口蓋といいます)があります。手前側の固い部分は硬口蓋、奥の柔らかい部分を軟口蓋といいます。口蓋は、口腔内(口の中)と鼻腔(鼻の奥の空洞)を分けているのですが、この口蓋部分が硬口蓋、軟口蓋ともにありません。これも胎児のころ左右に分かれているものが、次第に接近して繋がって口蓋を作るのですが、この子は口蓋も発達が悪く、このような形になってみたいです。

 今のところ元気でミルクも飲むのですが、この後口の中のものが鼻のほうへ流れたり、耳管を通って中耳まで行くようなことがないかと心配しています。きっちり見守っていきます。
 
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「しぶり」という症状について

下痢症の子牛で、「しぶり」という症状がみられることがあります。

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