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風邪を防ごう

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2025年12月1日

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 今年も残すところあと一月。早くも12月になってしまいました。本当に年々月日の経つのが早く感じます。
 ところで、この冬はインフルエンザのタイプも異なる上に、流行拡大が例年になく早いようです。牛さんだけでなく、人間も風邪に気をつけましょうね。

 牛で一番問題になるのは、子牛の風邪(というか「肺炎」)ですね。肥育導入牛も肺炎やらかしますが、子牛のリスクを考えると問題になりません。逆に、子牛の時に肺炎をクリアしておけば、肥育農家さんが導入しても、かなり丈夫で肺炎などの問題も起こりにくいものです。

 ルーメンの発達した4ヶ月以降くらいになると、ルーメンの発酵熱量が大きく、お腹のなかに巨大なホッカイロが入っているようなものですから、寒さにもかなり強くなります。しかし哺乳中の子牛などは、お腹が冷えると、そこにある免疫の中心(腸管免疫機構:GALT)の働きが大きく低下するため、細菌やウイルスの感染に弱くなり、下痢や肺炎などの病気を起こしやすくなります。
 冬場の肺炎予防の第一は、「床を暖かく乾燥を保つ」ことなのです。これを怠っていると、ワクチンを打っても全く抗体価が上がらず、いわゆるムダ打ちになってしまいます。ワクチンも大きなコストですからね。また、同じ理由で駆逐虫も重要です。ワクチンを打つ前には、必ず駆虫しておきましょう。

 それから、ヒトの研究でウイルス感染症(コロナやインフルエンザなど)に対してビタミンDの投与が予防に有効だという報告がたくさん出てきました。シェパードで推奨しているV4処置の全頭実施もかなり効果を感じています。

 最後に、強調しておきたいのは、飼い主さんの愛情です。子牛の話すことに常に気を配っておき、異常にいち早く気付いてあげられたら、予防や早期治療に何よりも有効なのです。
 
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