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蓮沼浩のコラム
第546話:アニマル・ウェルフェア その6

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2018年11月29日

 「なんかいっつも飲んでない?何考えているの?いい加減にしなさいよ!!!バカじゃないの???」

 夜間当番がない日はしょっちゅう家でお酒を飲んでいる小生に対しての強烈なカミさんからの攻撃。確かに・・・・最近飲んでいるな・・・・。これから忘年会シーズンです。細心の注意を払いながら飲み会に参加したいと思います。

 酒を飲んでも飲まれるな!!!!
 泥酔禁止!!!!
 浩、頑張ります!!

④苦痛、傷害及び疾病からの自由

 この点に関しては、小生達獣医師は当然毎日かかわっています。往診依頼が来る時はほぼ間違いなく、牛さん達の苦痛、傷害、疾病に関しての内容になります。エサを食べない、元気がない、苦しそうだ、怪我した、熱が出ている、下痢している、歩き方がおかしいなど、次から次へと来ます。毎日毎日牛さんの治療をすることで、少しでも牛さん達が苦痛、傷害、疾病から解放されるようにという思いで、至らぬ点も多々ありますが、日々小生達獣医師は知識と技術を磨いて精進しております。

 しかし、今まで何度もお話ししているように実は一番重要なことは、「牛さんを苦痛、傷害、疾病というものからいかにして守ってあげるか」という事なのです。ここが一番重要な点になるのです。苦痛、傷害、疾病から自由になる飼養管理をいかにして構築していくかということは、すべての牧場で目指していただきたい目標だと思っています。しかし現実はそんなに甘くなく、頑張って目指していても思うようにできないこともあると思います。小生もいろいろな角度から牧場が良くなるようにと思い取り組んでいますが、難しいことは多いです。力不足の面もあります。ただ残念ながら病気が多発しているという事は、アニマル・ウェルフェアの観点でみると合格点が出せない状況にもなります。規模の大小があり簡単には比較できませんが、ほとんど疾病の発生がない農場は沢山あります。逆に疾病だらけの農場もあります。どう考えても人災としか思えない事例も沢山、沢山小生は見てきています。疾病が出ていいことは何もありません。困難な面はあると思いますが、是非とも牛さん達がみんな元気で生き生きしている牧場を目指していただきたいですね。そうすれば、おのずと意識しなくてもアニマル・ウェルフェアはほぼ完ぺきに出来ていますよ!

 ちなみに現在お酒を飲みながら原稿書いています。いや~~9%のチューハイは旨いね~~~~!

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