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蓮沼浩のコラム
第516話:やっと入った・・・

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2018年4月19日

 最近、新しい道ができたので診療の時に使ってみました。何気ない気持ちでその道に入ったのですが、何と4500mのトンネルがあるじゃないですか!!おそらく鹿児島県で一番長いのでは??手前には2700mのトンネルもあるし、かなりの大工事だったと思います。とんでもない山奥の道で、車がほとんど通っていませんでしたが、全線開通したらかなり便利になりそうです!

 先日尿石症の手術がありました。笹崎獣医師が執刀したのですが、尿道から膀胱へカテ―テルを通すことが非常に難しく、小生も加わり非常に難儀しました。いつもこの尿道を切ってからカテーテルを通すときに苦しみます。簡単に入る時もあるのですが、なかなか入らない時もあります。今回も直腸検査で膀胱頸部をマッサージしながら入れてみたり、生理食塩水でフラッシングしながら入れてみたり、四苦八苦。最終的には何回かカテーテルの先端の形状をはさみで切って変えながらアタックし、もうこれでダメなら、開腹して膀胱にバルーンカテーテルを留置しようと話した後に、笹崎先生が切ったカテの先端で何とか膀胱に留置することができました。


①小生はカテを切る時、いつもこの毛ぞりばさみを使います。


②こんな感じに角度をつけて切ります。


③今回の第一段階の切り方。今回はこれで通すことはできませんでした。


④かなり先端を細くした切り方。今回はこれで何とか通しました。

 何度もやっていますが、このカテーテルが膀胱に入った瞬間というのは何ともいえない気持ちになります。「おっし!!!」と思わず声がでて皆でがっちり握手という感じです。何とかスムーズにいけるいい方法があればいいのですが、今のところ、とにかくカテの先端を変えながらトライしていくしかなさそうです。今回も例をのせておきますので、頭の片隅に入れておいてくださいね。獣医さんのカテーテルが無事膀胱に留置され、尿石症、膀胱破裂の牛さんが一頭でも多く助かりますよ~に!

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