(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
松本大策のコラム
これ、なに?

コラム一覧に戻る

2017年9月1日

 今回はみなさんから教えを請いたくて、というコラムです。

 初めてコンサルに入った農場で、一部屋全頭子牛の下痢が発生していて、しかも難治性と言うことで顕微鏡でのぞいてみました。すると、「なんじゃこりゃ?」な賑やかに動き回る寄生虫(ビデオ1,2,3)運動性のない、寄生虫かな?(写真1,2)がそれこそいっぱい見えました。写真とビデオをいくつか乗っけておきますが、とにかく現場で処理しているので、カメラ付きの顕微鏡なんてないし、仕方なくデジカメで顕微鏡をのぞきながら撮っていますから画質の点はお赦しください。運動性のあるものも数種類見え、ビデオ1と2の虫は、病原性がなければ、それはそれで見ていて飽きない愉快なヤツです。でも ビデオ3の虫は、なんだか不穏な空気を感じます。


ビデオ1(多発する下痢子牛の便中の虫1)


ビデオ2(多発する下痢子牛の便中の虫2)


ビデオ3(多発する下痢子牛の便中の虫3)


写真1


写真2

ヒントになるかどうか解りませんが、子牛は4ヶ月齢。試験紙(テトラストリップス)では、ロタウイルスのみ陽性。ビデオ3のランブル鞭毛虫?の糞便は、フラジール(抗ヒストモナス・抗ランブル鞭毛虫薬)を5日間投与した後の便です。

なんでしょうかね?下痢との関連性はあるのでしょうか?何年たっても解らないことだらけ。飽きない(というか、苦労が絶えない)仕事です。
経験のある方は教えてくださいな。ちなみに今、4頭隔離して、クロストリジウムをメインターゲットにした治療試験中です。

|