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笹崎直哉のコラム
蓮沼所長と診療

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2016年12月5日

 皆様お仕事お疲れ様です。突然ですが先日獣医師会の臨時総会後の懇親会で、我が社の蓮沼所長と共済の久林先生、私の3人で余興を行いました。実はもともと私と久林先生は大学時代に6年間継続してダンスのサークル活動をしていたため、「2人で本気のダンスやるぞ!!」と2人の舞台として意気込んでいたのですが、打ち合わせの際に「蓮沼先生と一緒に踊ったほうが絶対に盛り上がるし、楽しい」という結論になり、蓮沼所長に頼んでみました。すると「いいよー。でも素人なんだけどいいのけー?」という返答をもらい、いざ練習とリハーサルを終え、本番に、、、。

 所長は練習の際、すぐに私の編集した曲のリズムを習得し、ダンスの振付を覚えてくれたので本番は大成功でした。久林先生も久しぶりに動いたとのことでしたが、キレのあるダンスを披露して下さり、とてもかっこよかったです(^^♪最初で最後の獣医師会の余興は非常に楽しかったです!(^^)!
 
 
 さて今回のコラムでは、先週蓮沼所長が「尿石症」と診断した牛さんに尿道バイパス手術を実施したのですが、一緒に立ち会っていた私が手術中に学んだことを紹介させていただきます。実は私は恥かしながら「膀胱が尿で拡張した状態」を直腸検査にて触知した経験がなかった(汗)ので、「蓮沼先生、手術の前に直検させてください」と頼み込み、術前準備、手術、片付けまで一通り立ち会わせてもらいました。

 実際に牛さんの拡張した膀胱は直腸検査で手を挿入してすぐ近くの位置にあり、「こんなにパンパンになっているのか」と驚きが隠せませんでした。この時点で「尿石症」の確定診断がつきますので、所長がいざ尿道バイパス手術をスタート。なんといっても所長は手際がよかったです。驚きました。会陰部切開、尿道の引き出し、尿道の切断、排尿の確認、尿道内膜の色調の確認、(排尿不十分なため)カテーテルを挿入、尿道峡でつまずくことがなく1発でカテーテルが膀胱まで到達、到達後排尿確認、縫合、、、。農家さんと術中の現状などを話しながらスムーズに次の作業に取り組んでいく様子に感銘を受けました。もちろん私にも手技でpointとなる項目(カテーテル挿入のことなど)を丁寧に説明してくれました。手術自体は30分で終了しましたが、所長は出張が多いため、私と2人で手術に立ち会うのは今回が初めてで、なんだかとても長く感じました。

 最後に所長は私に「手術はその場の雰囲気が大事だよー。手術を成功させるのはもちろん、それ以外にも農家さんの不安な気持ちをいかに取り除いてあげるか、安心させてあげるかは獣医師の重要な役割だからねー」と教えてくれました。確かに所長は「大丈夫ですよー、よしよし」といった声掛けを適度にしていて緊張感のない雰囲気を作っていました。今回の貴重な経験は今後活かしていきたいと思います。
とても勉強になった一日でした。ありがとうございました。

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