2016年7月15日 ミネラルは体のなかで様々な働きをしてくれています。 例えば、亜鉛について見てみましょう。亜鉛は粘膜修復に重要なミネラルの1つです。亜鉛が不足すると子宮やルーメンの粘膜再生が上手くいかず、不受胎やルーメンアシドーシスの原因となります。また、泌乳期の母牛は母乳中にカルシウムだけでなく亜鉛や銅などのミネラルも含まれており、子牛は乳汁からミネラルを吸収します。 よって、母牛のミネラル不足は子牛にも影響を与えます。そして、子牛自身も生まれた後、急速に体が発育するため赤血球を作るための鉄が不足し、貧血を起こしやすい状態となっています。 他にも、コバルトが不足すると「くわず病」、セレンが欠乏すると「白筋症」などなど、ミネラルの量に変化があると、体調に様々な不調をひき起こします。 これらを防ぐために、飼槽に鉱塩を設置してあげる、分娩前後の母牛に添加剤を加えてあげる等々、普段の管理に少し手を加えてあげて、今年の猛暑を牛さんと一緒に元気に乗り切りましょう。 前の記事 第135話:暑い夏にはミネラル補給を | 次の記事 第137話:暑い夏には肝臓ケアを |