(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
戸田克樹のコラム
第13話「トホホな話⑤」

コラム一覧に戻る

2014年12月8日

 人はときとして目の前の現実に誤った解釈を加えてしまい、正しく物事を把握できないことがあります。その原因は多岐にわたります。置かれている環境、周囲に対する印象、これまでの人生経験、その人物のもつ気質、そして現在持っている知識などでしょうか。こうしたさまざまな要因が幾重にも絡み合い、ときに周囲を驚かすような勘違いを引き起こしてしまうのです。

Episode 5:『 こ…これは!!!

 今回の話、まだ残暑が厳しかったころの出来事でした。
少し時間に余裕があった私は、治療を終えた後、牛を観察しながら農場を一周していました。
ある牛房の前を通ったとき、ふと足を止めたのです
 
 
!!!!!!!!!!!!!!!!

第13話「トホホな話⑤」

なんて量のよだれなんだ。
なにか変な病気なのか??怖いゾ!怖いゾ!!(‘Д’)

すぐ先生に電話で報告だ!!!

戸田「先生!う、う、牛が、よ、よ、よだれを大量にだしてます(焦)。」

蓮沼先生(よだれ?その子、口をもぐもぐさせてない?)

戸田「はい?口をもぐ…もぐですか?はい。すごくモグモグしてます。」

蓮沼先生(歯並びはどう??)

戸田「え…歯並びですか?あ、左の前歯が変な方向を向いてますね。」

蓮沼先生(それ、歯の抜け替わりだろうね。)

歯?ぬけかわり???え?え???
(・∀・)

蓮沼先生(歯並びが悪そうなとこ、触ってみなよ。)

は…はい。
このへんかなぁ…。

!!!!!!!!!!!

( ゚Д゚)

ぐらつくじゃないですか!

蓮沼先生(そこだろうね。気になってモグモグするから、よだれがたくさん出ちゃうんだよ。)

ほぇ~。そんなことがあるのですか。あやうく事件化させるところでした(汗)。
勉強になります。

そう、今回は自身の無知さが引き起こした勘違いでした。
何ひとつ危険な病気をもった牛ではなかったのです。
これもまた勉強です。知識を与えてくれた牛さん、○○先生、ありがとうございました。

ちなみに、この子は何の処置もしませんでしたが、数日でよだれもモグモグもなくなりました。
めでたしめでたしでした!(^^)!

|