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蓮沼浩のコラム
「第115話 「白癬に対する見方」」

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2008年12月25日

 白癬が広がっている農場に対する見方は色々あると思います。「うわ〜、変な病気が広がっている〜やだ〜。」というものから「おや、子牛の状態もあまり良くないし何か栄養の状態がよくないのではないか?この農場の飼養管理を確認する必要がありそうだな。」などなど。小生なりに白癬が多発している農場の特徴を調べてみると肥育牛であれば導入して極端な制限給餌をするところ。いわゆる「飼いなおし」を強烈にかける農場ですね。この場合は白癬以外にさらに肺炎が多発し、おまけに治りが非常に悪いときます。肥育前期の白癬多発農場の治療は結構注意が必要です。出生子牛の場合は明らかな母乳やミルクの不足、さらにはスターターや育成飼料の与え方、母牛の管理の悪さなども関係してきます。さらには群飼いのストレスの問題などもありますね。白癬多発の原因は色々ですが根本的には「牛さんの栄養状態のバランスが崩れ大きなストレスがかかっている。」ことに問題があります。つまり飼養管理に何かしら問題があるのです。このようなことは最近特に注目されており、多くの人がこの飼養管理の重要性を訴えています。小生も大いに賛成ですし、一番大事な問題だと思っていますが次回はちょっと別の角度から切り込んでみたいと思います。
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