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戸田克樹のコラム
第560話「分娩間隔は過去の成績?その6~JMRとは~」

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2026年8月13日

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繁殖成績を評価する項目で最後に紹介するのはJMRです。

これは、「理想とする受胎までに必要な産後の日数(生理的空胎期間を除く)」から牛群がどれだけ離れているかを示す指標です。産後の子宮回復に必要な期間を過ぎたら、1日1日と「ペナルティ値」が発生していきます。このペナルティ値の総和を牛群の頭数で割った数値がJMRです。一般的には産後の子宮回復に必要な期間は分娩日から30日とされていますので、それを過ぎたらペナルティ値のカウントが始まります。ちなみに、この産後30日という期間は「生理的空胎期間」と言われ、胎盤の排泄、子宮の収縮、子宮粘膜の修復、といった繁殖器の回復期間です。この時期は授精や移植を行える状態ではないので、避けられない空胎期間といえます。もちろん、早期母子分離や母子同居管理で子宮の回復時期は異なりますので、設定する生理的空胎期間の日数(「敢えて授精や移植を行わない」期間は各牧場で自由に決めていただいても問題ありません)。

たとえば、30頭いる牛群のうち10頭が不受胎であるとします。それらのペナルティ値の総和が600であるとすれば、600÷30=20でJMRは20と計算できます。

受胎すればペナルティ値はゼロとされますので、受胎牛が多ければペナルティ値の総和が小さくなりやすく、JMRもそれに伴い小さくなります。全体の頭数で割るため、長期不受胎牛の影響が薄まる可能性もありますので、数字だけでなくとびぬけてペナルティ値が高い個体がいなかも確認しなければいけません。ただ、現時点でどれくらい牛が遊んでしまっているかを直観的に把握できるのがJMRの利点です。

不受胎牛が多い、受胎に必要な日数が長い、といった場合はペナルティ値が大きくなりJMRも高くなります。妊娠鑑定の度に大きく変化する項目であり、日々加算されていくものでもあるので「現在の成績」を直観的に把握できる非常に有効な評価項目であるといえます。

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