2023年11月27日 前回のコラムで、双子について紹介しました。双子は人為的に生産することができます。過剰排卵処置やIVFなどを用いて受精卵を作成し、母牛に二卵移植をすれば二卵性双子の誕生です! 一卵性双子(多子)も人為的に生産可能です。もともと一つの受精卵を、発育途中で人為的に分離するのです(割球分離法)。二個になった受精卵を体外培養などにより、移植可能なステージまで発育させます。そして母牛に移植です! 人為的な一卵性多子生産の応用の一つとして、種雄牛の産肉能力推定が挙げられます。一般的に、産肉能力検定は直接検定や後代検定によってなされています。 現場後代検定では産仔を肥育することで、肉質や肉量などを調査します。これにより、間接的に種雄牛の産肉能力を推定するのです。この検定法は長い期間を必要とし、種雄牛候補が生まれてから検定が終了するまで5年ほどかかります、、、 そこで割球分離法による検定の試みがなされています。この方法が上手く行けば、検定期間の短縮を実現することが可能なのです!(1.5~2.5年短縮) |