(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
松本大策のコラム
タンカーで牛肉輸出 !! その2

コラム一覧に戻る

2019年5月31日

 タンカーは「油槽船」ですから液状のものしか運ぶことが出来ません。ですから、行きは空荷で、船の安定を保つために海水を積んで行くのです。でも、タンカーの甲板は60m×300mもの広大な面積があります。ここにステイをつけて冷凍コンテナを詰めたら、たとえ平積みで1列のみ積むとしても(実際は船の安定性を損なわないようにプロに設計してもらいます)、かなりの物流を確保できるのでは?と考えました。
 空荷のトラック便と同じ、というわけです。

 そこで、法的な問題点や、どこをどのようにクリアしたら実現できるか?ということを国土交通省に相談しました。国土交通省の方も、突拍子もない提案というか相談に、大変戸惑われたようで(親切に対応してくださった皆様、感謝いたします。いつも僕はこうやって周りをかき回して迷惑かけます(^_^;))、まずはどこの部署が適当なのか、から検討していただきました。

 海事局海事・環境政策課、外航課、検査・測度課と相談して、検査・測度課の方から外国航路線に関しては「日本海事協会(NK)」、日本国内航路線に関しては「運輸局内航課」に相談して、コンテナを積んだ際の「視認性(船長さん他の船員さんからの見晴らし)」と船の復元性(揺れたときの回復力)などを検討してもらい、最終的にはそこで承認されれば大丈夫だという事を教えていただきました。

 当初お伺いした部署では、「原油を輸送する際に、冷凍コンテナのような電気を使用するものを積むのは、誘爆などの面から好ましくない」と言われていたのですが、電源を使用するのは、行きの便、つまり海水しか積んでいない船なので、引火の危険は無いということになりました。

 前例のないバカな話に聞こえるかも知れませんが、実現すれば往路便を少しでも有効に利用することが出来るのではないか?と考えます。

 ENEOS(JTEX)さん、コスモ石油さん、出光興産さん、環境問題を考える御社です。どなたか一緒に取り組んでいただけませんか?

|