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戸田克樹のコラム
第195話「子牛の下痢が悩ましい!⑱~サルモネラとの闘い~」

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2018年7月25日

子牛の下痢の原因第2弾はサルモネラ症です。

グラム陰性(厚いペプチドグリカン層をもたない)の嫌気性(酸素が嫌い)細菌です。
家畜伝染病予防法で「届出伝染病(都知事に報告の義務あり)」に指定されています。それだけ危険度が高いとも言えますね。

特徴は水様性の下痢や血便、偽膜の排泄に加え、発熱まで起こすことです。
子牛だけに限らず、成牛でさえ感染・発症してしまうという病原性の強さも怖い点のひとつです。

子牛を群飼している農場で発生すれば、それはそれは悲惨な事態になってしまいますね。

サルモネラ菌が検出されるのは「飼槽」「牛床」「通路」といった場所がメインです。
気になるのはやはり「飼槽」ですね。牛舎消毒はもちろん必須ですが、飼槽の残滓が長時間残っていることが多かったり、漏れた水などで飼槽に水たまりができていたり、飼槽が不衛生だとそこから感染する危険性もあります。ウォーターカップや飼槽に下痢便が飛び散っていても危険です。皆さんの牛舎はいかがでしょうか。
 
 
 
 
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