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笹崎直哉のコラム
いざ直腸検査トレーニング その6

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2018年2月28日

 皆様お疲れ様です。今月も熊本県でダンスの発表をしてきました。今回の公演はお客様が200人お越しくださるとのことで前日よりガチガチになり緊張で眠れず、寝不足で本番に挑みました。

相当私の顔色が悪かったようで推定10歳前後のキッズダンサー数名に「おじさん、寝てないの?」と心配されました。本番後の打ち上げでも「おじさん、打ち上げこないで帰って寝なよ」と気を遣わせてしまいました。「すみません。でもおじさんこの日をとても楽しみにしていたから打ち上げ行かせてください」とお願いしましたが、やはり本番に弱いところ修正していきたいものです。ああ情けない。
 
 
 今回の直検のテーマは「ビタミンA欠乏症」にしようと思います。皆様ご存知の通り、ビタミンA欠乏症の症状として瞳孔反射の低下(視覚障害)、皮膚の異常、足腫れ、下痢、免疫力の低下等様々あるのですが

肥育の牛さんを直検しただけでビタミンAが切れているかどうかの判断基準になります。ポイントは直腸粘膜の触診と便性状です。ビタミンAはそもそも皮膚や粘膜の上皮細胞の分化を正常に保つ働きを持っていますから、この数値が低下することで、粘膜が弱くなってしまい、下痢になりやすくなってしまいます。さらに牛さんはルーメンという大きな発酵タンクを持っているのでルーメン粘膜の機能低下に伴いルーメンアシドーシスを招いてしまいます。すると環境に慣れず死滅した悪玉菌が放出するエンドトキシンが体中で悪さをしてしまいますから、そんなときに直検するとなにがわかるでしょうか?
実は直腸粘膜が浮腫んでブヨブヨしているのを触れたり、腸運動が弱かったり、直検後の手袋に多く血痕が残ったりというのが表れてきます。直検、、、はやり大事ですね。参考にしてみてください。

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