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加地永理奈のコラム
田んぼが連作障害を防ぐ

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2026年5月13日

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道すがらの田んぼに水が張られ、田植えが完了した美しい景色がみられる季節となりました。
日々、牛さんのお世話だけでなく、稲作や牧草づくり、そして土壌管理までこなされる農家さんの多才さには、お話を伺うたびに本当に頭が下がる思いです。

さて、牧草収穫のあとに稲作へ移るという今の時期の流れは、「田畑輪換」といって、連作障害を防ぐためにとても有効な方法になっています。

田んぼで連作障害が起こりにくい理由は、水を張ることによるリセット機能があるからです。

田んぼのように一定期間水を張ると、土壌は酸素の少ない「還元状態」になります。
これによって、畑状態で増えやすい一部の病原菌や雑草の勢いが弱まり、土壌環境が一度リセットされるような形になります。

また、牛の堆肥を利用する上でも意味があります。
堆肥は土づくりに重要ですが、長年大量に投入が続くと、土壌中に窒素が過剰に蓄積する場合があります。
その状態で育った飼料では硝酸態窒素が高くなり、それを摂取した牛で起こる病気が硝酸塩中毒です。
しかし田んぼは、水中の微生物が過剰な窒素をガスとして空気中に逃がしてくれるため、堆肥をしっかり使いつつ、牛に安全な飼料を作ることができます。

日本の農業の知恵ですね。
今年も、牛さんたちが喜ぶ飼料と、美味しいお米が育ちますように。

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