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橋本匠護のコラム
生後2時間で牛伝染性リンパ腫ウイルス(BL)に感染?

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2026年1月30日

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今回も牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)の話です。先日、BLV清浄化に取り組まれている農場さんで、こんな話を聞きました。

農家さん「この間、子牛が生まれたんだけど、2時間親につけて初乳を飲ませてしまったら、子牛がBLVに感染したみたいなんだよね・・・」

こちらでは親から子への初乳を介したBLVの垂直感染を予防するために、生後すぐに母子分離し、初乳製剤などを給与されるスタイルを取られていました。今回は諸事情で、すぐに母子分離することができず、生後2時間の間に親の初乳を飲ませてしまい、数カ月後の検査でBLV陽性反応。農家さんは、かなり落ち込まれている様子でした。

この農場さんのようにBLV対策として、初乳に注目されるところは多いと思います。一方で、最近ではBLV対策における初乳の考え方が少し変わってきています。これはウイルス量の高い母牛から生まれた子牛は、親の初乳を与えなくても40~50%はBLVに感染してしまうといったデータなどがあるためです。

そのため母子の垂直感染を防ぐためには、そもそもウイルス量の高い母牛を繁殖牛として供用しないというのがセオリーになりつつあります。

つまり今回の冒頭の農場さんにおいても、子牛がBLVに感染した要因は初乳ではない可能性があるということです。子宮内感染や分娩時感染など、出生時には既にBLVに感染していた可能性は十分に考えられます。
 
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