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院内感染!!

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2018年8月6日

 僕の母校である鹿児島大学の大学病院で「院内感染」が起こり、悲しむべきことに8名の方が亡くなられてしまいました。 この原因菌は、河川、土壌、それから健康な人の皮膚などでも見つかるという、普段どこにでもいる「アシネトバクター」というバイ菌でした。このバイ菌は、通常はさほど悪さをしないのですが、入院している患者さんなど、免疫の低下している人には肺炎や傷口の感染からのなどを起こします。
 しかもタチの悪いことに「多剤耐性菌」へと進化しているものが多いのです。つまり、健康な人はさほど心配なくても、病気で入院していたり、お歳をめされて免疫の低下した方が感染・発症してしまうと、なかなか対処出来ない、という怖いバイ菌なのです。

 ほんの少し前、猫カフェでもネコパルボウイルスのカフェ内感染(っていうのかな?意味は院内感染と同じなのですが。)でたくさんのネコさんが犠牲になったというニュースがネットで広がっていました。

 必死で患者を救おうとしていおる病院と、ネコさんが発症したにもかかわらず告知も治療もなしに経営を続けた経営者(スタッフは泣きながら頑張ったそうですが…。)では、まったく対応は違いますが、病院でも意外な原因から院内感染が起こるということです。
 これは、僕たち獣医師の世界でも、ペットの病院では日々大変神経をすり減らして院内感染を防ぐ努力をしているのです。

 ここで僕も含めて大動物の関係者(獣医師だけでなく、授精師さんや技術員さん、農家さん本人も含めて)も、他人事と思わないで気持ちをさらに引き締めなければなりません。僕たちは、院内感染は起こらなくても、「各自が病気を持ち運ぶ」可能性があるからです。
 もう一度、日頃の作業動線を見直してみて下さい。忙しいからと、長靴のそこに汚れがついたまま移動していませんか?下痢便などで汚れた作業服や診療着でそのまま仕事や巡回をしていませんか?入り口の踏み込み消毒槽はきちんと殺菌力を発揮していますか(汚れたままだと殺菌力はありません)?消毒ゲートはきちんと作動していますか?これらの「小さなめんどくさいこと」の積み重ねが、防疫体制の確立につながるのです。

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