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松本大策のコラム
夏場って虫もヤだねー

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2018年6月11日

 いやあ、本当に各地とも暑いですね。出張漬けで、いろいろな地方のそれぞれの暑さを経験しています。沖縄より北海道や東北の方が気温自体は高いけれど、夜は過ごしやすいな、とか、沖縄の日差しはレーザー光線みたいで日陰にいると意外と過ごしやすいけれど、日向に出るとものの15分で痛い日焼けになってしまうとか。

 ま、夏が暑いのは仕方ない(といっても、この温暖化なのかなんなのか、最近は暑すぎるでしょっ!)のですが、夏は暑さや台風以外にもさまざまな「虫」が活発になりますよね。

 最近では、マダニに咬まれて発症するウイルス性の病気(重症熱性血小板減少症候群:SFTS)も話題に上っています。マダニに咬まれるのはよくあることで、SFTSにかかるのは日本でも100人ぐらいなので、心配するよりまず適切な対処をしておきましょう。そうでないと、炎症を起こしたりそこから別のバイ菌が入ってやっかいなことになったりしますからね。
 マダニに咬まれたら、決して無理に引っ張らないこと。くちばしが皮膚に残って炎症を起こす原因になります。医者に行くのがベストですが、乳液やスキンクリームなどを垂らすと、ダニは自分でくちばしを抜いて動き出すことも多いです。
 可能性はとても低いので過度に心配しなくていいと思いますが、ダニに咬まれたあとのSFTSの潜伏期間は6日から2週間くらいですので、その頃に発熱したり体調不良になったりしたら、必ずお医者さんにはダニに咬まれたことと、いつ咬まれたか、を告げて下さい。

 あとは、蚊とかブヨなども病気を運ぶことがあるので、刺されないに越したことはありません。虫除け剤を使うとか皮膚の露出を下げるとか、きちんと対応しておきましょう。

 牛さんの場合は、ダニ対策としてはバイチコールの塗布、サシバエなどの吸血昆虫に対しては、エプリネックストピカルの塗布(この薬剤はアイボメックのように内部の寄生虫を殺すと同時に、その牛さんの血を吸った虫も数週間は殺してくれます。いわば牛さんが「生きた虫取り器」になるわけですね。)がいいと思います。

 夏場は凶暴なスズメバチも活発になります。近くに来たらじっとしていた方が襲ってきません。毒蛇で死ぬ人より、蜂に刺されて死ぬ人の方が20倍くらい多いそうですよ。山歩きの時などは、黒い服は避けた方が良いです。スズメバチは黒を攻撃するそうですよ。
 
 
 
 
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