2007年5月9日 では具体的に「いつ」「どんなふうに」駆虫薬を投与したらいいのでしょうか?前にも書いたように、自分の経営スタイルにおける駆虫の意義、寄生虫の攻撃を受けやすい日令、そして地域の寄生虫汚染状況・・・などをもとに、農家さんごとに最適な駆虫プログラムを模索するのが一番です。例として、当診療所で実施しているプログラムを御紹介しますので参考になさってください。 繁殖農家さん:①【分娩予定日の2週間前】母牛を駆虫→②【生後10〜14日目】仔牛を駆虫→③【生後三ヶ月目】仔牛の駆虫をもう一度 肥育農家さん:素牛を導入するときに駆虫。(12話の児嶋先生は、外部寄生虫対策として11月の実施もあわせて推奨されています) 気をつけるべきことは、使う薬剤はかかりつけの獣医さんに必ず相談すること(出荷規制の長いものが多いので要注意です。また、農場で問題になる寄生虫にその薬が対応しているかどうかも重要)、投与量を守ること(効果が強力なだけに投与しすぎると副作用の恐れがあります)、塗布剤を扱うときは手袋を着用すること(素手で扱う方が多いですが、あなたの皮膚からも吸収されますよ!)、実施後は記録すること(あとで重複や実施漏れがないように)。さっそくやってみましょう。 前の記事 寄生虫の話−12 「外部寄生虫も意識してみましょう」 | 次の記事 寄生虫の話−14 「効かない相手も忘れずに」 |