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松本大策のコラム
「サシバエのはなし その2」

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2007年6月4日


 普通のハエでしたら牛舎のハエ駆除やウジ退治で効果が上がりますが、サシバエは、もともと草地に住んでいますから牛舎のハエ駆除をしてもなかなか効果が上がりません。周辺の草の葉の裏に潜んでいて、ハエ駆除が終わったら再び悠々と牛さんの血を吸いに飛んできます。
 耳標型のハエ駆除剤(ヤシマのペルタッグ)は一定の効果がありますが、こちらも牛さんにくっついている時間の短い「サシバエ」には効果を上げにくいのです。
 サシバエを駆除するには、牛舎周囲の草地の草刈りをすると効果てきめんです。なんてったって、住みかを奪ってやるのが一番ですからね。シェパードではジェット煙霧機(プルスフォグというドイツの機械で、ゼノアックで扱っています)という、ジェットエンジンで薬剤を煙にして数十m飛ばしてくれる機械で、牛舎周辺まで含めたハエ駆除サービスをやっていました。サシバエは2週間程度いなくなって牛さんもとても落ち着くのですが、バッタは死ぬし、クモも死んでぶら下がってるし、というわけで、なんかすっごく悪い事してるみたいな気がして、いまは機械の貸し出しだけにしています(自分の手を汚さなきゃいいのか?)。
 みなさんの牛舎は下の写真みたいになっていませんか?草刈り機で刈り取って繁殖や育成の牛さんに食べさせるなり、導入期の肥育牛に食わせるなり(導入期の青草給与はとてもいい牛さん作りに役立ちます)、焼却するなりすれば、牛さんもサシバエに悩まされなくて済みますよ。
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