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松本大策のコラム
タンカーで牛肉輸出 !!

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2019年5月27日

 今日のテーマをご覧になって、「まーた松本が変なことを言い始めた」という方が多いことでしょう(笑)。でも、意外に本気なんですよ。

 というのも、まず第1に、僕は牛肉輸出先の本命を「ヨーロッパ」だととらえているのですよ。なぜかというと、現在の主な出荷先の「東南アジア圏」は、もともと豚食文化圏です。ここに牛肉を輸出するには、「牛肉文化」から輸出しなければ、拡大は困難だと思います。これは中国での経験から感じていることです。

 第2に、ヨーロッパの牛肉のレベルの問題です。なんか、ドルチェ&ガッバーナが中国の女性がピザをお箸で食べるCMを流して炎上したのを見ても解るように、

ヨーロッパはナイフとフォークで食べるでしょ?(じつは、お箸は紀元前11世紀くらいからの文化(日本は5~6世紀といわれています)ですが、ナイフとフォークの文化なんて16~17世紀からなんですけどね。それまでは手づかみですから)あれ、どうしてか解りますか?
 ヨーロッパのお肉は、槍で突き刺してナイフで細切れにして、一生懸命噛んで覚悟を決めて飲み下す(蓮沼先生がポルトガルに行った時のみんなの感想ですw)くらい硬い。ですから、長期熟成とか表面にカビが付くまで寝かせて柔らかくする「ドライエイジング」とかが発達したのです。

 それならば、サシが少なくとも柔らかくて美味しい「日本の肉(ホルス・F1も含めて)」を輸出したら、きっと喜ばれると思ったのです。

 もちろん、輸出協議はこれからなのですが、僕にはそこのところは関わることが出来ません。その代わり、輸出のルートを少しでも安く挙げるための「素人考え」をしてみようと思いました。それで思いついたのが、空荷のトラックで運ぶ。もちろんこれは国内のたとえで、空荷の状態でヨーロッパもしくはその近隣まで行って、帰りは荷物を積んでくる船、つまりタンカーに目をつけたんです。

続く

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