(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
笹崎直哉のコラム
マイコプラズマについて その7

コラム一覧に戻る

2019年4月23日

 新年度を迎えて、もうすぐ1ヵ月になるとこですね。4月上旬は朝晩が寒い日が続きましたが、最近はすっかり暖かくなりました。寒暖差が無くなっているためか、牛さんの病気も減少傾向にあり、ホッとしています。しかしなんといっても梅雨の時期が待っているので、油断できません。皆様はいかがでしょうか。牛さんの管理もですが、ご自身の体調には十分注意してくださいね。

 マイコプラズマ感染症は、被害が進行すると成牛でも起立不能にまで及んでしまうことがあります。中耳炎からさらに進行すると、脳にまで波及して悪さをしてしまいます。横に寝ながら、足をバタバタさせたり、立って歩こうとしても平衡感覚がつかめず倒れてしまったり等の症状がみられます。もちろん牛さんの顔面をみたら麻痺が起きているので、視点が明らかに異様な方向に向いていたり、顔の浮腫みがすぐにわかります。

 ここまでの症状を示す場合、治療による改善が期待できません。できるだけ「おや?普段と顔の表情がおかしいな」「耳を良く振っているぞ」といったサインを見落とさずに早期発見、早期治療に努めましょう。

おしまい

|