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蓮沼浩のコラム
第564話:物理的遮断

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2019年4月18日

 鹿児島は春が到来し、ついに小生の待ちに待った金魚のシーズンが始まりました。小生の気分もウキウキしてきて、金魚鉢や水槽、舟の手入れに力が入ります。玄関にも睡蓮鉢をセッティングして、夏に向けて準備を整えます。

すると・・・
玄関に設置した睡蓮鉢二つに入れていた金魚が翌日いなくなっていました。
嫌な予感・・・・
猫かカラスにやられた???
この時はまだ原因不明であり、再度睡蓮鉢に金魚を入れなおします。

翌日は休日であり、家にいるとバシャ、バシャ!と音がしてカラスが別の金魚を飼っているところから飛び立ちました。
嫌な予感・・・・・
確認しに行くと、金魚がいません。おまけに超大事に育てていた大きな金魚です。
やられた!!!
金網をかぶせていたのですが、ずらされていました。

そして、翌日仕事していると、カミさんからショートメールが届きました。
「金魚やられてますよ~玄関の」
一応すべての水槽や睡蓮鉢、舟には網を張っているのですが、一部弱いところがありました。一気に3匹いなくなっていました。水の中には金魚の一部がわずかに浮いていました。さすがにどんなことがあってもあまり動揺しない小生ですが、今回ばかりはさすがにこたえました。ここで「カラスの野郎~~~許さん!!」というのは簡単ですが、どう考えても一番悪いのは小生になります。原因がわかっていたのに対策が十分に取れていなかったのです。金魚の冥福を祈りながら、猛省です。

 今、様々な伝染病が畜産業界では問題となり、その中の一部は野生動物が関係していると言われています。もちろん伝染病だけでなく、野生動物は飼槽の餌を食べたり、糞をしたり、様々な影響を牧場に与えることもあります。ある養鶏場さんでは、完全に野生動物の侵入を抑えていると思っていたら、24時間監視カメラで撮影して確認したところ、ネズミやらハトやら雀やらが半端ない量、バンバン鶏舎内に入ってきているのが確認されて、愕然としたそうです。
 色々な対策があると思いますが、やはり最終的には、物理的に外部からの侵入を遮断するしかなさそうです。養鶏の世界ではものすごく厳重にこのあたりの問題には取り組んでいます。牛さんの世界では難しい面もあるかもしれません。愛知県と岐阜県では野生イノシシを囲い込むため、延長約160kmの柵が設置されています。しかし、カラスの被害が酷いなどの場合は、思い切って牛舎をすべて覆ってしまうというのも一つの手段として考えてもいいいまもしれませんね。

 ちなみに小生の金魚の被害は・・・・
更紗琉金4歳×1 更紗和金2歳×1 桜錦4歳×1 墨錦2歳×3
合計6匹になります。
原因がわかっていたのに、しっかりと対応が出来ていなかったことから大きな被害がでてしまいました。


思いっきりここで食われました


金魚たちを守るための完全防備です。カラス対策を徹底しました。

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