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蓮沼浩のコラム
第556話:手洗い

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2019年2月14日

 庭の木々につぼみが出来てきています。ちょっと2月に入って寒くなってきたけど春が近づいてきていますね。梅の花もきれいでいい香りがしています。

 獣医さんだけでなく、働いている人にとって非常に重要なことは元気に働けるということになります。全国で猛威をふるっていたインフルエンザもやっと少し発生件数が減ってきています。はやく落ち着いてもらいたいですね。今年は何処の農場に行っても「インフルエンザでやられた~」という話を聞きます。牧場内のスタッフに感染が広がり、どえらい目にあったという話もあります。牛さんの病気が広がるのも本当に大変ですが、ヒト様の病気が広がるのも大変です。ちなみに今年は家の長男坊がかかっています。昨年はカミさんと二男坊がやられました。

 かからないようにするには、どうすれば良いのか。こればかりは各自で予防に努めてもらわないといけないのですが、やはり一番の基本は「手洗い」になります。マスクやうがい、ワクチンもありますが、一番予防で重要なのは「手洗い」であると言われています。ほとんどの感染症は口から病原性微生物が侵入してきます。しらない間に、環境中にあるウイルスを手に付けて口に運んでしまうのですね。外見に似合わず小生は意外に手洗いをまめにします。診療から帰ってきた時は事務所でします。もちろん家に帰ってきた時や、なにかの時には水だけでも手を洗います。そのせいか、怪我することはあるのですが病気をすることがほとんどありません。とは言っても、過去に1回だけインフルエンザにかかったことはありますが・・・。

 実はこれは牛さんでも同じです。基本的には感染症は口から入ります。ハッチで病気が広がる場合などは、子牛が口をつけるところの衛生状態をしっかりとすることは非常に重要です。水平感染を防ぐ基本は、牛さんが口をつけるところに問題となる病原性微生物がいないことが重要になります。相手は目に見えません。しかし、いるから感染するのです。牛さんが口を付けるところはどこか、色々観察してみてもいいですね。

 今年のシェパードには事務の竹ちゃんの考案で、新しいアイテムが登場しました。うがい薬です。スタッフのみんなは診療や外から帰ってきたら手洗いとうがいをやっています。病気の牛さん達を治す獣医さんがまずは健康じゃなきゃいけませんからね~。

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