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戸田克樹のコラム
第220話「そのお産、汚染(おせん)になっていませんか⑤~清潔なお産のポイントおさらい~」

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2019年1月30日

まずはしっぽをきちんと保定しましょう
お産のときにしっぽが自由だと外陰部を汚します。そこから産道にバイ菌も入ってしまいます。

次に消毒液を用意しましょう。
粘膜への刺激性が少ない逆性石けんがよいですね。このときに雑になりがちなのが「希釈倍率」です。各種消毒液には必ず適切な希釈倍率が記載されています。
適当では、「濃すぎると強刺激で粘膜にダメージ」、「薄すぎると消毒効果がなく無意味」となってしまいます。見落としがちですが、意外に重要なポイントです。

そして手は必ず洗いましょう。その上で手袋もしましょう。
直腸検査手袋だと少しやりづらいです。破れやすいし、ずれやすいという欠点があります。
できればお産用に「長い手袋」をひとつ用意しておきましょう。園芸コーナーなどに長手袋売っています。

そして次に、介助ロープは清潔かの確認も忘れずに行っていきましょう。

ひとつひとつは小さなことですが、これらを完璧にクリアして初めて汚染のない清潔なお産を完成させることができるのです。

お産ってたいへんだ!

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