2019年1月25日 11,和牛肉の戦略 しかし最近は、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質生産の実現など新たな農業を展開する「スマート農業」が、現実的に農業分野で展開され始めました。これにより、農作業における省力・軽労化を更に進める事が出来るとともに、新規就農者の確保や栽培技術力の継承などが期待されています。 自立走行型トラクターや搾乳ロボットなど、複雑な作業のロボット化が普及し、農業で言われてきた「きつい、危険、汚い」が当てはまらない時代が来つつあります。さらにこれら機械が、ハイテク技術の塊でデザインにも優れ、カッコいいと言われるような形状となっています。ロボット化に伴い労働時間が減少し、休暇も取りやすくなりました。 給与面ですが、畜産分野で言えば酪農は保証乳価や初妊牛などの価格上昇により、所得は平均的サラリーマンよりかなり高いはずです。肉牛も子牛価格の高値により、所得を十分に確保している方が多いと思います。価格などはこれからどう変動するか予測はつきがたいですが、やりようによっては儲かる職業と言えます。 10年前には、自立走行型トラクターや搾乳ロボットが、こんなに広く普及するとは想像していませんでした。ICT技術の進展が、農業のロボット化を強力に推進したのです。ICTはITとほぼ同義ですが、情報・知識の共有に焦点を当てており、「人と人」「人とモノ」の情報伝達といった「コミュニケーション」がより強調されています。 2020年には、農業が「カッコ良くて、稼げて、幸福になれる」新3Kの時代を迎えることを期待したいものです。
つづく 技術士(農業/畜産) 出雲将之 出雲普及員のコラム第1弾「幸せな牛飼いとなるための10カ条-1」 出雲普及員のコラム第2弾「厳しい時こそ「カイゼン」のチャンス-1」 出雲普及員のコラム第3弾「牛さんの気持ちになって考える」 出雲普及員のコラム第4弾「牛さんとわたし」 |