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第547話:アニマル・ウェルフェア その7

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2018年12月6日

 12月なのに鹿児島は異常に暑い日がつづきました。しかし、週末からは急激に冷え込む予報がでています。牛さんもヒトさまも防寒対策をしっかりしなくてはいけませんね。

⑤通常の行動様式を発現する自由

 養鶏の世界ではバタリーケージなどの狭い籠がアニマルウェルフェアでは問題になっていますが、牛さんの場合はどうでしょう。一番重要な点はやはり飼養スペースの広さがあげられると思います。必要最小面積は以下の式であらわされています。

A( 必要面積(㎡) = a( 係数 )×W( 体重(kg))0.67

EUではa=0.33で計算

フムフム、では500kgの肥育牛ではどのくらいでしょう?

答えは2.12㎡になります。

 しかし、この数値はあくまでも必要最小面積であり、500kgの肥育牛で2.12㎡はさすがに狭いと思います。理想では6㎡は欲しいという方もいらっしゃいます。ちょっと厳しいかな?でも、あくまでも小生の経験ですが肥育牛でも育成牛でも飼育密度は低い方が良いという印象をもっています。最近の子牛価格の高騰で肥育農場では思うように頭数を買えない農場が小生の周りでもかなりあります。そのため、気が付いたら飼育密度が下がり、今まで5頭入っていたパドックに3頭や2頭などの事例も多々あります。

 すると、どうでしょう。疾病の発生は以前と比べて極端に減り、肥育牛の増体もかなり良くなっている印象をもちます。やはり以前は過密だった可能性があります。気が付かない内に、アニマルウェルフェアに即した管理をしていたともいえそうです。

 牧場の広さなど制限があるので簡単に広くするのは難しいかもしれませんが、自分の牧場にとってベストな面積を出せるといいかもしれませんね。ちょっと空いているな~、ぐらいがちょうどいいように思います。ギュウギュウ詰めは病気が入ったりしてちょっとおかしくなると悲惨になります。

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